1日の大半を仕事が占めていいのか?
私事ではあるが、今年の1月に祖母が亡くなった。
祖母は九州に住んでいて祖母の子にあたる私の母や叔父叔母は関西に住んでいる。
私の記憶が正しければ祖母には両手で数えられる程度しか会ったことはないと思う。
遠いし家族みんなでとなるとお金もかかるし行けなかった。
亡くなった知らせを聞いた時、亡くなった祖母を目の当たりにした時に「なんでもっと会いに行かなかったんだろう。」と本気で思った。
孫の私がそう思うのだから、子にあたる母はもっと強く思ったはず。
会いにいけなかったのはお金も時間もなかったから。
せめて時間さえあれば会いに行けたと思う。
でも時間が1番なかった。
パートから始めた仕事で店長になり1店舗を任された母は休みもなかなかとれなかったし、母の代わりに仕事が出来る人もいなかった。
母が店長にならなければ、私や妹は学校に行けなかったと思う。
だから母は一生懸命働いていた。
でも私と妹が社会人になったこと母も年齢的に仕事がきつくなったこと祖母の体調が悪化してきたこと、全てが重なり母は仕事を辞めることにした。
どうして辞めなきゃいけなかったのか、もっと労働時間を短くしたらもっと会いにいけたのにと本気で思った。
一生懸命働いた人間が愛する人に会いにいけない。
みんな当たり前のように8時間労働で働いてるけど、おかしいと思う人はいなかったのかな?
私は去年からパートナーと暮らし始めた、それでも仕事の日は1日に一緒にいれる時間は睡眠時間を含めて12時間くらいである。
睡眠時間を減らすと5時間くらいしかコミュニケーションを取れる時間がない。
一緒に暮らしてなければ休みが合わなければ1カ月にコミュニケーションを取れる時間は下手すれば12時間に満たない人もいると思う。
その状況を私は当たり前のことのように受け止めることが出来ない。
好きな人とはもっと一緒にいたい。
好きな人はパートナーだけじゃなく家族、友人飼っている生き物。
全てと長い時間過ごしたい。
祖母の死から、ずっと思っていた。
もっと母と祖母の時間を増やすことは出来なかったのか。
こういうことを話すと「仕事を選べないような努力しか出来ないやつが悪い。」とか言ってくる人もいる。
でも他人の努力を測れるものさしを誰もが持ち得ることは出来ないと思っている。
自分さえ良ければ他人はどうでもいいのか?と思う。
最近学校のクーラーの問題をよく目にする。
そこでよく見かける意見が「自分の子どもの頃は耐えれたんだから今の子も耐えるべき」という意見だ。
私はこの意見が大嫌いだ。
私なら自分がした苦労を次の世代に引き継ぐようなことはしたくない。
例えば、私みたいな人が増えて労働時間を短くして手取りは変えないような世の中にしましょう!みんな愛する人と過ごしましょう!という流れにかわろうとしている未来を想像した時に私は「自分も8時間労働だったんだから8時間労働をするべき」という意見は絶対言わない。
逆に私が老人になるまでに、そんな世の中になっていたらいいなと思う。
ドラマを見ていると愛だ恋だ感動だー!と騒いでいるのに現実は愛も恋も感動する時間すらないのではないか?
大袈裟かもしれないけれど。
でも、1日の中で仕事に拘束されない時間からご飯食べたり寝たりする時間を引いてそこから自分の時間を作って恋人を作って何度かデートして結婚してっていう流れの中で、人生のパートナーを決める時間って何時間で決めてるんですか?と思ってる。
2年付き合って結婚しますという人が仮にいたとして、2年全てをパートナーと過ごしたわけじゃない場合、何時間で決めたの?
それで何十年先も一緒にいるパートナーを決められるの?
疑問に思う。
前にいた職場では周りに流されて結婚したけど、本当は結婚したくなかったという年配の人が結構いた。
その中で離婚する人も多かった。
結婚相手を選ぶ時間も結婚するかしないか決める時間もなさすぎると思う。
中には出会って数日で結婚を決めて何十年も夫婦やってます!みたいな人もいると思うし、それは否定しません。
でも、時間がかかる人もいる。時間をかけたい人もいる。
それをみんな当たり前のことだと思う世の中にするのが今の世の中では難しいのかな?
ドラマや漫画や映画であれだけ恋だと愛だと感動しているんだから、もっともっと現実で恋だ愛だと感動する時間をくれてもいいんじゃないかと思う。
私は前の職場が調理関係の仕事でした。
時間外の仕事当たり前、休憩は短くて当たり前、そんな環境で誰が幸せになれるの?
今まで誰も疑問を持たなかったの?変えようと思わなかったの?って少し絶望してしまった。
今の環境を当たり前だと思って、下の世代に当たり前に引き継がせようとする人が多い世の中に少し絶望してしまった。
よくないことは下の世代に引き継がせないようにする。
それだけで未来はより良くなるはずなのに。
愛がない。愛がないから少し絶望してしまった。
私は力もないからこうしてブログを書くことしか出来ないけれど、1人でも多く声を上げることで未来に愛を残してより良い未来にしたいと思っている。